02.18
従業員の要望を探る4つのファクター
「従業員の要望を探るための4つのファクター」があるという。
(出典)Mark Mortensen Amy C, Edomondson “Rethink Your Employee Value Proposition” HBR,Jan-Feb 2022 DIAMOND ハーバード・ビジネスレビュー2023年5月号
左右の軸は、目の前の短期的経験と長期的に経験されることの違いである。
上下の軸は、個人ベースで提供されるものと集合的レベルで経験されるものの違いである。
左上>報酬、物理的なオフイススペース、勤務地、通勤手当、PC類、フレキシビリティ、勤務体系、福利厚生など
右上>?新しい役割への起用、ジョブローテーション、トレーニングの提供、昇進など、従業員の新しいスキル習得や労働市場における価値向上を支援するために組織が利用するあらゆる方法など
左下>あなたという存在が感謝され、大事にされること、相互に責任を負う感覚、社会的関係など、互いを鼓舞する文化であり、その文化のもとで意見を表明し、帰属意識を持つことができる。大きなグループに属することに付随して発生する恩恵
右下>従業員と同じ方向を向き、組織がなぜ存在しているのかについて高邁な志を表明する。何のために仕事をするのか、と本質を問う従業員に答えを提供するもの。
例えば、離職防止に「金でつなぎ留めよ!」と短期個人的な解決に終始しても、それは最終的に何も解決しないことは明白だ。
経営者やリーダーは、それぞれのファクターに対するシステムや制度を全体的に検討し、取り組む必要がある。
大抵は4つのファクター別々に管理されていることに注意が必要だ。
では、経営者やリーダーは、何にどう取り組む組むべきか?
ステップ1>自社が何を持っているか従業員は何を必要としているかを把握する
ステップ2>従業員との対話を変える
ステップ3>継続的にアップデートする
このステップは当たり前のことであるが、それぞれを丁寧に行うことはもちろん、
常にこのことを念頭に置きながら仕事をしている私たちのような組織人事コンサルにとっても、
個人と集団、短期と長期を、その全体を見ながら決定し、実行することは難しい。
全体があって、部分がある。
それぞれの部分としての要素は、それぞれの要素同士が繋がり、相互に影響し合っている。
一時的にうまく行ってもそれが続かない時や、何をしてもうまく行かない場合には注意が必要だ。
それはその企業の文化や経営者の価値観など、独自の何かによって、
なぜが全体がだめになってしまうという構造が企業の中に存在するのかもしれないからだ。
部分的な成功が全体に影響を与える。同時にそれが部分的にうまく行っていないところを助け、それを改善させる。
そのようなことが自然にできる企業には、その企業組織に何らか特色のある構造があるように思う。
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