01.24
ユニコーン企業を創出する
ユニコーン企業とは評価額が10億ドルを超える未上場のスタートアップ企業である。
ユニコーン企業創出のために・・・スタートアップ企業を日本政府が支援する。それって?
現在、日本のユニコーン企業は次の通り。
→【2023年】ユニコーン企業とは?日本で注目の企業12社はここだ! |
日本政府はスタートアップ企業、ユニコーン企業創出に積極的に支援を行うとしている。
しかし、岸田首相のぶち上げた「スタートアップ育成5カ年計画」は時代とズレていると日本経済新聞23.1.19朝刊オピニオン「ユニコーン思考の賞味期限」にて村山恵一氏は指摘している。
村山氏によれば、
21世紀に入り、スタートアップとVCが結びつき新技術や事業モデルを生み出すのがイノベーションの標準形となったが、最近米国では起業家の暴走を印象づける事件(セラノスやFTXトレーディング)が起きた。民主主義やプライバシーという基本的な価値観が揺さぶられ、人びとの幸福や社会の健全な発展に打撃を与えられるとなると、以前のように成長シナリオをプレゼンできる起業家が崇拝され、投資家は成長を優先せよと迫る「ユニコーン思考」に批判が集まり、この思考が時代の趨勢とズレてきている。
実際にシリコンバレーのスタンフォード大学では哲学や政治の専門家の講義が人気を集め、デジタル技術が社会にもたらす恩恵と負の側面を知り、理にかなう判断をする能力への関心が高まっているという。
また、
・日本政府がユニコーン100社を目指すこと自体が目的になると、それに合わせて投資家が影響を受けてその判断にブレがでてくる可能性もある。
・未上場でのびのびやろうという考えがユニコーン思考の根っこにある。しかし破天荒さではなく、「上場」の規律やガバナンスによって成長できることも忘れてはいけない。
・上場前後の成長ぶりは日米で大きな違いがある。上場前後の時期のゴールデンタイムに成長投資を絞らざるを得ない上場審査の影響もあり、「日本の上場は成長の発射台になっていない」。新興企業の背中を押すための改善余地が多分にある。
との指摘だ。
ユニコーン企業への道のりは遠い。いわんやその実感を持つことすら難しく、私たちは計画を眺めるだけが精一杯。それでよいのだろうか。
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