2023
02.03

DeepTechスタートアップ


スタートアップ企業は起業の中で1%未満の存在でしかない。起業のほとんど全てはスモールビジネスである。

そもそもスタートアップとスモールビジネスは異なる。

スタートアップとスモールビジネスの違いは次の通り、

流行り物には注意が必要だ。

多くの企業はスモールビジネスであるならば、巷のスタートアップに関する情報をスモールビジネスに当てはめるには無理がある。

 

スタートアップ企業の中でも「技術リスク」か「市場リスク」の二つのリスクのうち、その一つかその両方をとる<DeepTechスタートアップ企業>はさらに別格だ。

ここで、

「技術リスク」→解決策に必要なものが技術的に実現可能か分からない

「市場リスク」→市場に受け入れられるかどうか分からない

とし、二つのリスクの軸でプロットすると違いが見えてくる。

図 馬田隆明 東京大学FoundX Deep Tech スタートアップ入門より

<DeepTechスタートアップ企業>はVCはもちろん政府補助金などの活用も必須である。大企業の研究開発部門よりも高いリスクをとるため、このような起業形態でしか存在し得ない。最終的な成長規模は10年後の時価総額2000億ぐらいで自社の周辺に産業を作るぐらいの規模で成功することを目指す。成功すれば世界を変えることができる。

<DeepTechスタートアップ企業>は競争優位が「深い技術」にあり、かつスケールする起業だ。エネルギーやバイオ、宇宙や高度な計算、食糧などの産業で期待でき、成功例はmRNAのBioNTechなどの企業だ。IT系スタートアップと違い、論文や特許獲得できる研究開発をベースにするため、実用化のR&D期間も長い。3-5年で急成長させ目処をつけるスタートアップとは異なる考え方で挑むべき起業である。<DeepTechスタートアップ>をやり切るには計り知れない情熱が必要であるが、テクノロジーで未来を実装し、社会を変化させるために必要なのだ。

 

*本稿は 馬田隆明 東京大学FoundX Deep Tech スタートアップ入門を参考にした。

事業

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