2023
02.22
02.22
ミドルマネジャーが脚光を浴びた時代
1980-90年代、世界の経営学者から日本のミドルマネジャーが注目されていた。ここでミドルマネジャーとは部長、課長を指す。
当時の日本企業の繁栄の影にミドルマネジャーの活躍があった、というのだ。
当時、注目された日本企業のミドルマネジャーの行動とは次のようなものである。
- 統合的行動
- 逸脱行動
また、ミドルマネジャーは次のような貢献を果たした。*1
- 企業内起業家
- 組織内イニシアティブ確立
現在、日本のミドルマネジャーは当時の機能を果たすこともなく、とてつもなく疲弊している。昭和の時代と比較し計画と実行の分離(ジョブ型)が進み過ぎ、ミドルマネジャーを取り巻く環境やトップマネジメントの考え方が変化したからであろう。それでも、このようなミドルマネジャーの行動は現在にあって必要だと考える。
ミドルアップダウンの考え方は、
・職場民主的である
・失敗や逸脱したくない経営トップのジレンマを回避できる
・株主から見えない隠密行動が可能である
・考えたり試行錯誤する経験を積む機会が増える
ミドルアップダウンができなくなってしまうと、10数年以上経ってようやくやってくる仕事の醍醐味や主役感をミドルマネジャーが味わう機会が減少してしまう。
リスクがありながらもチャンスにチャンレンジできず、仕事を楽しいと思えるのだろうか?組織に貢献しようと思えるだろうか。
管理者(ミドルマネジャー)になりたくない人が増えたのは管理職に魅力がないからである。周りが見ても、本人もそれを面白いと感じていないことが明らかなのだ。
*1 なぜ、ミドルマネジャーはそのような行動をしたのであろうか、それを促した要因として考えられるのは、経営資源の不足。トップマネジメントから戦略、戦術の詳細指示の良い意味での曖昧さ、失敗が許容される環境などである。
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